お陰様にて、会社設立からあっと言う間に1年以上過ぎました。個々のクライアント現場の仕事が相当忙しくなってしまい、ホームページ上の諸コーナーの書きかけがなかなか進まず、読者の皆様には申し訳なく存じています。公開セミナーの計画も、これから改めてペース配分を考えてと言うところです。
その公開セミナーにてこの1年間ご質問頂いた内容をふり返ると、やはり気がかりに思うのは、行き過ぎた成果主義の残滓とも言うべき現象です。簡単に言えば「細密すぎる評価システムをつくったがうまくいっていない、どう考えたらよいのだろうか」と言うことです。
評価制度が精密である分だけ、社員のやる気が高まっていると言う論証があるならよいのですが、私はこの世界に30年身を置いてみて、そういうことは決して起きていません。むしろ逆ではないでしょうか。社員や部下がやる気を起こすのは、立派な上司や経営者に直接接触するからです。人事制度は自分の会社の構造や背景に合わせて普通(細か過ぎず、粗過ぎずに、そして何より奇をてらわずに)につくればよいのです。問題はその運用です。運用とは、突き詰めて言えば、仕事の面でも評価の面でも、人を十分に動機づけ使いこなせるマネジャーを選び、育てることです。これからの人事部門の最重要なテーマはそこにあるのではないでしょうか。そうでなければ大変な労力をかけて何のために人(正社員)を雇っているのかと感じます。
と、こんな要旨を1年間(と言うよりこの10年あまり)話し続けて来たように思います。となると「上司によって考え方に差(ばらつき)がある、どうすればいいか」と続きます。これ以上書くと、セミナーで数時間話すことをここに全部書かなければならなくなりますのでやめておきます。
これからも人材マネジメントや評価や人材開発の分野において、私流儀に、活動を展開してまいりたいと思います。皆様のご指導のほどをよろしくお願い申し上げます。皆様のご健勝、貴社のご発展をお祈り申し上げます。
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